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弁護士 刑事手続きのQ&A<釈放されますか?>

保釈されますか?

Q1. 夫が逮捕の末、起訴されました。とにかく身柄の釈放だけでもしてもらいたいと思っています。「保釈」という制度があると耳にしたのですが、どのようなものなのでしょうか。

保釈とは、保釈保証金の納付を条件に、勾留されている被告人を釈放するという手続きをいいます。保釈されると、被告人は留置場や拘置所から釈放され、自宅などの裁判所によって定められた住居に帰ることができます。

保釈は、一般的には弁護人が裁判所にその請求を行い、これが認められると、保釈保証金を納付することで被告人は釈放されます。保釈が認められると、裁判の日には、被告人は自宅などから裁判所へ通うことができます。

保釈は、起訴された後にのみ認められ、起訴前の勾留については保釈が認められません。つまり、保釈を請求するためには、逮捕の後、10日から20日間の勾留を経て、起訴されるのを待つ必要があります。

被告人にとって、自分が釈放されるかどうかは、肉体的にも精神的にも大きな影響があります。保釈の実現は、弁護士の行う活動の中でもとても重要なものとなっています。

Q2. 「保釈」には色々な種類があると聞いたのですが、どのような種類の保釈がありますか。

保釈には、「必要的保釈(権利保釈)」「裁量保釈」「義務的保釈」の3種類があります。

(1)必要的保釈(権利保釈)

被告人といえども、有罪の判決を受けるまでは無罪の推定を受けます(無罪推定の原則)。一方、長期にわたる身柄拘束は、被告人に大きな肉体的・精神的ダメージを与え、その社会的信用も傷つけます。

そこで、保釈の請求があった場合には、例外的な場合を除いて原則保釈を認めることになっています。ここでいう例外的な場合とは以下のような場合をいいます。

  • ① 今回の事件が一定の重大犯罪である場合
  • ② 一定の重大犯罪の前科がある場合
  • ③ 常習犯と認められる場合
  • ④ 証拠隠滅を行う可能性が認められる場合
  • ⑤ 被害者など、証人として出廷するであろう一定の者を脅したりする可能性が認められる場合
  • ⑥ 被告人の氏名又は住居が分からない場合

実務上、必要的保釈(権利保釈)の請求が却下される理由として最も多いのは、証拠隠滅を行う可能性があるということです。したがって、権利保釈を獲得するためには、弁護士と相談の上、証拠隠滅の必要性も可能性もないこと(捜査段階で罪を認めて自白し、共犯者・被害者を含む関係者と内容が一致した供述調書が作成されており、公判で証人尋問等が行われる予定がないことなど)、などを主張していく必要があります。

また、弁護士を通じて親族や身元引受人となってもらえる人と連絡をとり、充実した内容の保釈請求書を裁判所に提出することが有効です。

(2)裁量保釈

上述した①ないし⑥に該当する事由があり、必要的保釈が認められない場合でも、裁判所が適当と認めるときは、裁判所の裁量で保釈がなされる可能性があります。これを裁量保釈といいます。裁量保釈は、保釈の必要性が高く、身元・住所もはっきりしているような場合に認められます。

裁量保釈の決定にあたっては、事件の性質、犯行の態様、犯行に至った事情、被告人の性格・経歴、家族関係・職場環境などが考慮されます。裁量保釈の決定を得るためには、例えば、被告人が通院を必要とする病気にかかっていることを証明する診断書や、被告人の宣誓書などを提出して、保釈の必要性と相当性を訴えることが考えられます。また、これ以上会社を休むと解雇される可能性が高いといったことも保釈の必要性を主張する理由となり得ます。

実務上、権利保釈は認められないが裁量保釈は認められるとされる事例は多数あります。ただ、裁量保釈が認められる条件については、はっきりとした基準があるわけではありません。保釈について詳しい弁護士に相談して対策を練るのが有効といえます。

(3)義務的保釈

勾留が不当に長くなった場合には保釈を認めなければならないとされています。ただし、この義務的保釈が認められることは実務上まれです。

Q3. このような場合、保釈は認められますか。

(1)薬物事件で起訴された場合

覚せい剤や大麻などの薬物事件の場合、初犯であれば、裁判で執行猶予が付くことが想定されます。そのため、自らの行った行為や薬物の入手ルートなどを正直に話し、身元引受人もいるなどのケースでは、保釈が認められる場合が多いです。規模の大きな薬物事件で、入手ルートや一緒に薬物を使用していた人たちについて詳しく話をしていない場合には、共犯者やその他事件の関係者に働きかけて、自分に有利な証言をするように迫る可能性があり、保釈が認められにくくなります。

(2)交通事故で起訴された場合

交通事故の場合は、他の事件と比べて、裁判では実況見分の結果や診断書など客観的な証拠が重要な意味を持つため、罪証隠滅のおそれが考え難く、保釈が認められやすい傾向にあります。もっとも、事故の態様について目撃者・被害者と供述が食い違っている場合や、容疑を不合理に否認している場合などのケースでは、罪証隠滅の可能性があるとして、保釈が認められにくくなります。

(3)共犯事件で起訴された場合

共犯事件においては、釈放されると他の共犯者と口裏合わせをしたり、共同で証拠隠滅をしたりすることが疑われるため、単独犯の場合と比べて、保釈が認められにくい傾向があります。特に、振り込め詐欺事件や営利目的の覚せい剤事件といった組織的犯罪の場合には、共犯者全員が罪を認めていたとしても、よほど特別な事情がない限り、保釈は認められません。

Q4. 一刻も早く夫を釈放してもらいたいと思っています。保釈請求をしてから実際に保釈がなされるまで、どれくらい時間がかかるのでしょうか。

保釈を請求した日から、約三日後に、保釈の決定が出るのが一般的です。裁判官は、保釈の請求を受けた日から約三日間かけて、その許否を審理し、決定を出します。土日祝日は保釈の審理が行われないため、金曜日に保釈を請求した場合は、休み明けからその審理が始まり、決定は水曜日前後に持ち越されるケースが多いです。

弁護士は、裁判所に保釈請求書を提出した後、裁判官と保釈の許否に関する面談を行います。この際、ケースによっては、身元引受人らを同伴し、裁判官の説得に努めます。裁判官との保釈面談においては、弁護士が直接口頭で、被告人の身辺状況などを説明することになります。

そして、保釈が認められた場合には、保釈保証金を納付する手続に移ります。保釈保証金は、弁護士又は法律事務所の職員が、裁判所の担当部署に現金で持参して納付するのが一般的です。保釈保証金が納付されると、その数時間後に、被告人は釈放されます。被告人の釈放に際しては、裁判所や警察署から家族らに連絡が行くことはありません。被告人を迎えに行きたい場合は、あらかじめ弁護士と連絡を取り、保釈保証金を納付する日時を確認しておきましょう。

Q5. 「保釈保証金」とはどのようなものでしょうか。

保釈保証金とは、保釈される条件として、裁判所に納めるお金のことをいいます。保釈保証金は、被告人が定められた裁判期日に出頭しなかったり、被害者・証人などを脅したりした場合には没収される可能性があります。しかし、裁判終了までこうした問題がなければ、全額返金されます。つまり、保釈保証金には、被告人の出頭を担保し、逃走を予防するという役割があります。

保釈保証金の金額は、事件の重大性や被告人の資力などを考慮して、裁判所が決定します。被告人が逃亡したり証人を脅したりすることのないよう、充分なプレッシャーとして機能する程度の額を設定する必要があります。一般的には、100万円~150万円が最低ラインとなっているようです。

もっとも、TVのニュースでも「○○さんの保釈金は××百万円」「○○さんの保釈金は××億円」というのをしばしば耳にするように、事件・被告人によってその額はまちまちです。事件が重大であるほど、また被告人の資力が高いほど、保釈保証金の金額は高額になる傾向にあります。

なお、保釈保証金の準備が難しい場合、有価証券や被告人以外の者の保釈保証書を提出することでも代替できるとされています。また、保釈保証金を立て替えてくれる業者も存在します。

アトム法律事務所が手掛けた事件の保釈金の金額(一例)
100万円 結審後の傷害事件
120万円 大麻栽培
150万円 大麻栽培、酒気帯び運転の人身事故、死亡事故など
180万円 痴漢の強制わいせつ事件
200万円 覚せい剤所持・使用、死亡事故、痴漢の強制わいせつ事件など
240万円 大麻栽培の複数幇助事件
300万円 死亡事故の控訴審、被害者多数の詐欺事件、危険運転致傷事故など
350万円 飲酒運転の人身事故の控訴審
450万円 営利目的大麻栽培及び薬物多量所持の共犯事件
800万円 被害額億を超える詐欺事件
1000万円 被害額億を超える詐欺事件の控訴審

Q6. 保釈されるために、弁護士はどのような活動をしてくれますか。

(1)保釈請求書を作成します。

保釈の手続きは、被告人側から、裁判所に対して「保釈請求書」という書面を提出することから始まります。この保釈請求書の作成は、弁護士が付いている場合は、弁護士の仕事です。保釈は、ただ請求すれば認められるというものではありません。上述したとおり、保釈が認められるためには、法律的な要件をクリアする必要があります。弁護士が保釈請求書を作成する際は、法律の専門家として、より緻密な書類作成が可能になります。

(2)身元引き受け環境を整備します。

また、保釈は、ただ保釈請求書を提出すれば認められるというものではありません。裁判官に「この被告人なら釈放しても大丈夫だ」と思わせることが必要です。そのため、保釈請求書には、関係者の身元引受書やその他の資料を添付することになります。この添付資料の作成もまた、弁護士の仕事です。弁護士が保釈の請求に関与した場合は、身元引受人や保釈後の住居を確保・調整し、また被害者と示談を成立させるなど、罪証隠滅や逃走を疑わせる事情を除去して、保釈の獲得に努めます。

(3)保釈の獲得に向けて、裁判官と直接面談します。

また、弁護士であれば、保釈請求書を提出した後に、保釈を判断する裁判官と直接面談することができます。裁判官との面談においては、書面では伝えきれなかった諸々の事情を説明したり、保釈保証金の金額ができるだけ安くなるように調整するなど、直接面談ならではの活動を行います。

(4)保釈保証金を裁判所に納付します。

保釈の決定が出ても、保釈保証金を裁判所に納付しなければ、留置場や拘置所からは釈放されません。保釈保証金の納付は、原則として、現金で行います。この保釈保証金を現金で裁判所に持参し、担当の窓口に納付することも、弁護士の仕事です。実際には、弁護士の監督の下、法律事務所の職員が代行する場合が一般的です。

(5)留置場まで被告人を迎えに行きます。

また、アトムでは、ご家族の方の希望があれば、釈放された被告人を留置場や拘置所まで迎えに行くこととしています。保釈の際は、逮捕された時の所持品を持ってそのまま釈放されるため、所持金などが十分でないケースが考えられます。そこで、アトムでは、保釈後の生活を無事に過ごしていただく第一歩として、このような対応を心がけています。

Q7. 保釈された場合、自由に生活できるのでしょうか。

原則として、「裁判所から定められた一定の条件」を除き、自由に生活することができます。職場に復帰したり、通学を再開したり、通常の社会生活を送ることができます。

もっとも、「裁判所から定められた一定の条件」に関しては、これを遵守する必要があります。条件に違反した場合は、納付した保釈保証金が没収される可能性があります。

「裁判所から定められた一定の条件」とは、具体的には、

  • ① 被告人は、○○に居住しなければならない。
  • ② 逃げ隠れしたり、証拠隠滅と思われるような行為をしてはならない。
  • ③ 海外旅行または3日以上の旅行をする場合には、前もって裁判所の許可を受けなければならない。
  • ④ 事件の関係者に対し、直接又は弁護人以外の者を介して、一切の接触をしてはならない。

などの条件が一般的ですが、事件ごとにその内容が異なるため(例えば、電車痴漢の事件では、「○○線を利用してはならない」などの条件が付く場合があります)、担当の弁護士からよく話を聞いて対応しましょう。また、手術などで病院に数日間入院する場合も、裁判所の許可が必要になることが多いため、注意が必要です。

Q8. 保釈が認められなかった場合、弁護士はどのような活動をしてくれますか。

(1)不服の申立て

保釈が認められなかった場合は、起訴直後の保釈請求であれば、準抗告という手続きにより不服を申し立てます。一度不許可になった保釈請求でも、弁護側の準抗告という不服申立てが認められれば、その決定を覆すことができます。準抗告は、判断が偏った裁判官や能力不足の裁判官による誤審を防ぐために設けられた制度です。起訴直後の保釈請求の審査は、令状担当の裁判官が1人で行いますが、準抗告を申し立てた場合は、再度3人の裁判官の合議により、保釈の許否が検討されることになります。

(2)再度の保釈請求

また、当初は保釈が認められる状況ではなく、保釈が不許可になったとしても、時間の経過によりその状況に変化が生じる場合があります。例えば、新たに身元引受人が現れた、後に被害者と示談が成立した、余罪の捜査が終結した場合などです。そうした場合には、再度、保釈の請求を行い、被告人の早期釈放を試みます。

Q9. 第1審で実刑判決を下されました。控訴する予定ですが、控訴審での保釈は認められますか。

第1審で実刑判決が言い渡されると、保釈の効力は失われ、法廷で身柄を拘束され、そのまま拘置所に収監されることになります。もっとも、この場合であっても、弁護士を通じて「再保釈」を請求することが可能です。

「再保釈」が認められた場合は、第2審である控訴審が行われている間は、通常の社会生活を送ることができます。再保釈が許可された場合は、第1審で納付した保釈保証金に加えて、追加の保釈保証金を納入するのが一般的です(追加で納入する額は、第1審の保釈保証金の2割から3割程度の場合が多いです)。

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