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刑事裁判の実例

 実例 交通事故 無免許・無保険運転

ポイント

 その他の危険な運転としては、無免許運転無車検運転(車検切れ)、無保険運転(自賠責保険切れ)などがあります。交通事故の発生によってこれらの事実が発覚した場合は、無免許運転は道路交通法違反、無車検運転は道路運送車両法違反、無保険運転は自動車損害賠償保障法違反として、通常の交通事故の場合と比べて、かなり厳重に処罰されるおそれがあります。



無免許運転で交通事故(人身事故・けが)


ある日、久保さん(仮名)は、運転免許を持っていないにもかかわらず自動車を運転し、バックで駐車しようとしたところ、過って、後ろに止まっていた自動車と衝突し、その結果、被害者とその同乗者は、それぞれ、頸椎捻挫(加療約15日間)、腰部捻挫(加療約2週間)等の傷害を負ってしまった。
裁判の日、久保さんは、事実を認めて反省し、法廷での証拠調べの結果、◎被害弁償が全額済んでおり、示談が成立していること、◎雇用先の社長が、久保さんの監督と更生への協力を約束していることが判明した。
なお、久保さんは、過去に交通違反を重ね、免許停止や免許取消しの処分を3回受けているほか、4年前に速度超過により罰金7万円、1年前には同様の無免許運転の罪で罰金20万円に処せられていた。また、上記の罰金前科のほかにも、道路交通法違反、業務上過失傷害、覚せい剤取締法違反等の前科が5犯あった。


判決有罪判決:懲役6月(執行猶予4年)

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無免許運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、森田さん(仮名)は、運転免許を持っていないにもかかわらず自動車を運転していたところ、過って、前を走っていた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者と同乗者2名は、それぞれ、頚椎捻挫(加療約10日間)、頚椎捻挫、頭部打撲(加療約2週間)、頚椎捻挫、右ひざ打撲(加療約10日間)の傷害を負ってしまった。
森田さんは、当時、運転免許取消処分を受けた直後で、有効な運転免許証を持っていなかったにもかかわらず、制限速度を超える高スピードで自動車を運転していた。
裁判の日、森田さんは、事実を認めて反省し、法廷での証拠調べの結果、◎被害者の側にも進路変更時の安全確認が十分でなかったという落ち度があったこと、◎被害の一部は弁償されており、残りも間もなく弁償される見込みであること、◎森田さんの父親が森田さんの監督、更生への協力を約束していることが判明した。
なお、森田さんには、前科や前歴はなかった。

判決有罪判決:懲役10月(執行猶予3年)

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無車検、無保険運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、山下くん(仮名)は、車検と自賠責保険がともに切れている自動車を運転し、方向指示器による合図を怠ってUターンしようとしたところ、過って、後ろから走ってきた自動車と衝突し、その結果、被害者は、頸椎捻挫等の傷害(加療約2週間)を負ってしまった。
それにもかかわらず、山下くんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
裁判の日、山下くんは、事実を認めて反省の態度を示し、法廷での証拠調べの結果、◎山下くんは、被害者に謝罪文を書き、送付していること、◎山下くんの両親が、山下くんの監督と更生への協力を約束していることが判明した。
なお、山下くんには、交通違反歴が7件あり、そのうちの2件は、免許停止処分を受けていた。

判決有罪判決:懲役1年2月(執行猶予4年)

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無免許、無車検、無保険運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、竹内さん(仮名)は、運転免許を持っていないにもかかわらず、車検と自賠責保険がともに切れている自動車を運転していたところ、過って、横断歩道の上を走行していた自転車と衝突し、その結果、被害者は、頚椎捻挫、両ひざ打撲等の傷害(加療約2週間)を負ってしまった。
それにもかかわらず、竹内さんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
そればかりか、竹内さんは、処罰を免れるために、自動車を放置したまま逃走し、その後わざわざ放置した自動車を取りに戻り、他の場所まで移動させてナンバープレートを取り外し、その場所で自動車を乗り捨て、その後自宅に帰らず、約3か月間にわたり知人宅などを転々としながら逃走を続けるという証拠隠蔽工作を行った。
後日、竹内さんは、自ら警察に出頭して検挙され、裁判の日には、事実を素直に認めて反省の態度を示し、二度と事件を起こさないことを誓った。もっとも、法廷における証拠調べの結果、◎竹内さんは、遊びや仕事のために日常的に無免許運転を繰り返していたこと、◎車検や自賠責保険が切れていたことを知っていたが、お金を惜しんで更新を怠っていたこと、◎被害の弁償が不十分であることが判明した。
なお、竹内さんには、無免許運転を含む多数の前科があり、そのうち服役前科は4犯で、最終の刑を受け終わってから約4年しか経っていないにもかかわらず、無免許運転を再開していた。

判決有罪判決:懲役8月の実刑判決

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無免許運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、丸山さん(仮名)は、運転免許を持っていないにもかかわらず自動車を運転していたところ、過って、交差点に進入してきた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者は、頸髄損傷の傷害(加療約2か月)を負ってしまった。
それにもかかわらず、丸山さんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
裁判の日、丸山さんは、事実を認めて反省したが、法廷における証拠調べの結果、◎丸山さんは、事故のあと、そのまま無免許運転を続行し、妻に頼まれた買い物をしていたことが判明した。一方で、◎買い物を済ませたあとは、自ら駐在所に出頭して自首したこと、◎被害者の側にも交差点の侵入に際し一定の落ち度があること、◎被害弁償として20万円が支払われ、示談が成立していること、◎丸山さんの妻や上司が、丸山さんの監督と更生への協力を誓っていることという、丸山さんに有利な事情も認められた。
ただし、丸山さんには、懲役前科が3犯あり(うち2犯で実刑・服役)、その中には、本件と類似性の高い交通事犯も含まれていた。

判決有罪判決:懲役10月の実刑判決

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無車検、無保険運転で交通事故(人身事故・死亡)

ある日、上田さん(仮名)は、車検と自賠責保険がともに切れている自動車を運転していたところ、過って、道路を横断中の歩行者をはねて、死亡させてしまった。
上田さんは、当時、販売会社から連絡を受けて、車検と自賠責保険がともに切れていたことを十分に認識していたにもかかわらず、1年近くにわたり、通勤などでその自動車を日常的に使用していた。
被害者は、子供や孫らの家族に囲まれて平穏な日々を送っていたのであり、被害者の家族は、上田さんに対する厳重な処罰を求めた。
裁判の日、上田さんは、事実を認めて反省したが、法廷での証拠調べの結果、◎上田さんは遺族に対して、香典等として合計10万円を支払ったにすぎず、事故から1年を経過した時点でもなお、被害弁償の見込みがないことが判明した。
なお、上田さんには、約30年前に交通事故で罰金に処せられたほかに、前科や前歴はなかった。

判決有罪判決:懲役1年6月の実刑判決

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