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刑事裁判の実例

 実例 交通事故 飲酒運転

ポイント

 日本の道路交通法は、飲酒運転を、酒気帯び運転酒酔い運転の2種類に分類しています。2007年9月19日の道路交通法改正施行により、飲酒運転の罰則は厳罰化され、さらに、飲酒検問ではなく、交通事故の発生によって飲酒運転の事実が発覚した場合は、通常の交通事故の場合と比べて、かなり厳重に処罰されるのが近年の傾向です。場合によっては、危険運転致死罪(刑法208条の2後段)により1年以上20年以下の有期懲役に処されるおそれがあります。



飲酒運転で交通事故(人身事故・けが)


ある日、野村さん(仮名)は、ウイスキーを飲んで酔っぱらっていたにもかかわらず、外出のために自動車を運転して、過って対向車線を逆走してしまったところ、向かいから走ってきた被害者の自動車に衝突し、その結果、被害者は傷害(全治約1週間)を負ってしまった。
被害者は、野村さんに対する厳罰を求めたが、法廷での証拠調べの結果、◎野村さんは車を廃車処分にしたうえで、飲酒運転は二度としないと誓約したこと、◎免許取消処分を受けるなど、すでに一応の社会的制裁を受けていること、◎被害の弁償がすでに済んでいることが判明した。


判決有罪判決:懲役1年(執行猶予4年)

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飲酒運転、赤信号無視で交通事故(人身事故・けが)

ある日、田辺さん(仮名)は、自宅でお酒を飲んだ後、近くの店にタバコを買いに行くために自動車を運転し、赤信号の表示をことさら無視して交差点に進入したところ、青信号に従って走ってきた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者は、両肩打撲等の傷害(加療約24日間)を負ってしまった。
検挙された際の飲酒検査では、田辺さんの体内からは、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールが検出された。
裁判の日、田辺さんは、事実を認めて反省し、被害者に対して謝罪をした上で、今後は二度とこのような運転はしないと誓約した。また、法廷での証拠調べの結果、◎車の破損等の損害については被害弁償が済み、示談が成立していること、◎けがに関する損害については任意保険により相当額での賠償が見込まれていること、◎被害者が田辺さんに対する寛大な処分を求めていること、◎田辺さんの家族が田辺さんを監督し、更生に協力すると約束していることが判明した。
なお、田辺さんには、罰金前科が1つあるだけで、その他の前科や前歴はなかった。

判決有罪判決:懲役1年6月(執行猶予3年)

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飲酒運転、赤信号無視で交通事故(人身事故・けが)

ある日、石田さん(仮名)は、自宅でお酒を飲んだ後、友だちの家に行くために自動車を運転し、赤信号の表示をことさら無視して交差点に進入したところ、青信号に従って走ってきた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者は、頭部打撲の傷害(加療約8日間)を負ってしまった。
裁判の日、石田さんは、検察官が主張する「赤信号を無視した」との事実を否定し争ったが、法廷における証拠調べの結果、「石田さんは赤信号を無視した」との事実が、検察官の主張どおりに認定された。ただ、一方で、◎石田さんと被害者との間で示談が成立していること、◎石田さんの妻が監督を誓約していることという、石田さんに有利な事情も認められた。
なお、石田さんには、前科や前歴はなかった。

判決有罪判決:懲役2年(執行猶予5年)

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飲酒運転、赤信号無視で交通事故(人身事故・けが)

ある日、北村くん(仮名、19歳)は、一緒にお酒を飲んでいた友人の自動車を運転し、赤信号の表示をことさら無視して交差点に進入したところ、向かいの車線を走っていた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者とその同乗者に、それぞれ、胸部打撲(全治約3週間)、頭部外傷(全治約7日間)等の傷害を負わせてしまった。
それにもかかわらず、北村くんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
検挙された際の飲酒検査では、北村くんの体内からは、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールが検出された。
事故のあと、北村くんは、被害者に対して謝罪文を送り、裁判の日には、事実を認めて反省の態度を示し、今後は健全な生活を心がけて立ち直っていくことを誓った。また、法廷での証拠調べの結果、◎被害の弁償が完了し、示談が成立していること、◎北村くんの実母が監督を申し出ていることが判明した。
なお、北村くんには、窃盗をくり返して中等少年院に送致された前歴があり、北村くんは、少年院を出た後も勝手気ままな生活を送っていた。

判決有罪判決:懲役2年6月(執行猶予4年)

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飲酒運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、大野さん(仮名)は、前夜から当日未明にかけて大量にお酒を飲んで、一度就寝して当日昼ころに起床したあとも、アルコールの影響が残っていることを十分に認識しながら、飲食店に行くために自動車を運転し、過ってわき見をしていたところ、目の前に止まっていた被害者の自動車と衝突してしまった。その結果、被害者は、頚椎捻挫等の傷害(加療約15日間)を負った。
裁判の日、大野さんは、事実を認めて反省したが、法廷での証拠調べの結果、◎大野さんは、事故後に現場に臨場した警察官に対して、刑事責任を免れようとして「運転していたのは自分ではない」と虚偽の申告をしたこと、◎大野さんは任意保険に加入していなかったため、被害の弁償が不十分であること(もっとも、被害者の人身損害については、自動車損害賠償責任保険に基づいて弁償される見込みであること)、一方で、◎大野さんの雇用を申し出ている者がいることが判明した。
なお、大野さんは、服役前科が3犯あり、本件の10か月前に前刑の執行を終えたばかりであった。

判決有罪判決:懲役6月の実刑判決

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飲酒運転で交通事故(人身事故・けが)

ある日、武田さん(仮名)は、仕事が終わった後にお酒を飲んで、その帰り道に自動車を運転していたところ、過って、目の前に止まっていた被害者の自動車と衝突し、さらにその3分後、自車を逆走させて逃走した武田さんは、目の前を走っていた別の自動車と衝突し、その結果、被害者3名に、それぞれ、頚椎捻挫(加療約2週間)、助軟部損傷(加療約2週間)、肩甲骨骨折(加療約4週間)等の傷害を負わせてしまった。
それにもかかわらず、武田さんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
事故からしばらくして、自ら110番通報をして検挙された武田さんは、飲酒検査の結果、体内から、呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上という高濃度のアルコールが検出された。
裁判の日、武田さんは、事実を認めて反省し、被害者らに対して謝罪の意を表明し、今後は運転免許を取らず、二度と飲酒運転はしないと誓った。また、法廷での証拠調べの結果、◎武田さんは事故の直後に父と妻に電話をし、犯行の発覚を防ごうとしたこと、◎被害者のうち1名に歩行の支障等の後遺症が残る可能性があること、◎この事故が原因で武田さんは勤務先を解雇されたことが判明した。
なお、武田さんには、速度違反で罰金に処せられた前科や、その他交通違反の前歴があった。

判決有罪判決:懲役1年6月の実刑判決

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飲酒運転で交通事故(人身事故・けが)

  ある日、中川くん(仮名)は、ワインを1本程度飲んで、階段を1人ではまっすぐに降りられない程度に酔っていたにもかかわらず、友人の制止をふりきって自動車を運転していたところ、過って、向かいの車線を走っていた原動機付自転車と衝突し、その結果、被害者は、外傷性くも膜下出血、大腿骨骨折等の傷害(全治4か月)を負ってしまった。
それにもかかわらず、中川くんは、直ちに自動車の運転を停止し、被害者を救護するなどの必要な措置を講じず、かつ、その事故発生の日時および場所等の必要な事項を、最寄りの警察署の警察官に報告しなかった。
そして、そのまま自宅まで走って逃げた中川くんは、事故から約2時間後に、自ら交番に出頭して検挙された。
後日、中川くんは、被害者に対して誠意をもって謝罪を続け、裁判の日には、事実を認めて反省の態度を示し、生活態度を改めることを誓った。また、法廷での証拠調べの結果、◎損害保険会社の担当者により損害賠償の交渉が行われており、示談が成立する見込みがあること、◎今後は、中川くんの父親が中川くんと同居し、生活を監督していくと誓約していることが判明した。
なお、中川くんには、前科や前歴はなかった。

判決有罪判決:懲役2年の実刑判決

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飲酒運転で交通事故(人身事故・死亡)

ある日、西川さん(仮名)は、一緒にお酒を飲んでいた知人を自宅まで送るために自動車を運転していたところ、過って、向かいの車線を走っていた被害者の自動車と衝突し、その結果、被害者は、脳挫傷等の傷害を負い、そのまま死亡してしまった。
飲酒検査の結果、西川さんの体内からは、呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上という高濃度のアルコールが検出された。
事故のあと、西川さんは、被害者の遺族に対して謝罪文を送り、西川さんの兄は、被害者の通夜に参列し、弔慰金や病院費用など合計300万円あまりを支払った。
裁判の日、西川さんは、事実を認めて反省し、法廷での証拠調べの結果、◎未だ示談は成立していなかったものの、将来的には、強制保険等から相当な額での被害弁償がなされる見込みであることが判明した。
なお、西川さんには、この種の交通違反の前歴があった。

判決有罪判決:懲役4年6月の実刑判決

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飲酒運転、無免許運転で交通事故(人身事故・死亡)

ある日、横田くん(仮名、20歳)は、運転免許を持っていないにもかかわらず、お酒を飲んで自動車を運転していたところ、運転に不慣れな横田くんは、カーブに入る前から衝突直前まで、一度もブレーキを踏むことなく、限界旋回速度を超える高スピードのままカーブに進入し、過って、向かいの車線を走っていた被害者の自動車と衝突してしまった。その結果、被害者の自動車に乗っていた被害者の友人は、頭蓋骨骨折を伴う脳挫傷の傷害を負い、そのまま5分後に死亡し、被害者と残りの同乗者2名も、それぞれ、右腕骨折(加療約93日間)、左肩脱臼(加療約93日間)、頭部打撲(加療約15日間)等の傷害を負った。
飲酒検査の結果、横田くんの体内からは、血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上のアルコールが検出された。
事故のあと、横田くんは、被害者やその遺族に対して、謝罪文を送り、裁判の日には、自分の運転によって取り返しのつかない結果を生じさせてしまったと、事実を認めて反省した。しかし、法廷での証拠調べの結果、◎被害の弁償は経済的な理由から行われておらず、今後も被害の弁償が行われる見込みはないことが判明した。
なお、横田くんは、これまでにも無免許運転を繰り返していたとのことであるが、記録による限り、そのような前科や前歴は見当たらなかった。

判決有罪判決:懲役6年の実刑判決

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point人身事故(死亡)                         無免許・無保険運転
                                                                        
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